『Discourse Guides』を開設するにあたってCDSの紹介とサイトを開設した理由

discourse guides

批判的談話研究(Critical Discourse Studies: CDS)を中心に紹介するサイト、名付けて『Discourse Guides』を始めました。

CDSとは?

まず、discourseとは日本語で「言説/談話」と訳します。

なのでCritical Discourse Studiesは日本語で「批判的談話研究」もしくは「批判的言説研究」と訳されますが、このサイトでは特段の意味の違いを強調しない場合を除いては「批判的談話研究」という言葉で表現していきます

また、やや長いので省略としてよく使われている「CDS」と主に表記することにします。

CDSはディスコース(ディスコースと使う時は言説・談話と特に分けて表現しない時に用います。)を批判的な目線で分析し、社会的不平等を引き起こすとされるものに対して逆方向の読みを提示し、それら不平等を取り除いていくことが主な目標です。

つまり、弱者の側に立って強者(あるディスコースを使う権力者)に対し批判を投げかけていくというわけです。

こう書くとかっこいいのですが「批判的な目線を投げかけていく」上で、学問としての批判を逆に受けてしまうこともあります。

CDSの複雑なものは複雑に捉えるという特徴上、確固たる方法論があるわけではなく(当然、ある程度の型はある)、そうした批判を解消していくためにも、学際的な研究が必要だとされてきました。

CDSが登場し始めた当初に比べれば、少しづつ改善されてきたようなのですが、今後も様々な検討が必要だとされています。

Discourse Guidesを始めた理由

このサイトを開設した理由は大きく4つあります。

  1. CDSの日本語の解説はまだまだ少なくもっとあったらいいのになと思ったこと。
  2. 学際的な研究が必要だとされているが、そうした幅広い知識を研究に活かしていけるようにするにはウェブメディアがあると便利なこと
  3. 社会的な不平等を取り除くことを目標とするなら積極的な情報発信が大切になること。
  4. 個人ブログだとごちゃごちゃになるので専門的に分けたかったこと。

などが主な理由です。

個人的には学術メディア構想を練っている最中なので、自らが学術的な情報発信をしていかなくては示しがつかなかないと思ったことと、実は4番目の理由も大きな要因です1)ベータ版として始動した学術メディア『Share Study』。どこまでも「未完」ではありますが、少しずつ記事を更新しております。

『Discourse Guides』における今後の方針とあいさつ

読みの可能性を提示するといっても、ただ提示するのではなくその方法論も一緒に提示していくことも重要なことだと考えています。

CDSにおいて認知的な側面を重視するヴァン・デイク(van Dijk)もこう述べています。

 そして、最後に、CDAは理解しやすいものでなければならない。難解な公式は批判的研究の基礎的目標、すなわち、他の人々、また特に被支配者グループの人々にも共有できるという目標に合致しない。難解主義は洞察力よりも、単なる模倣をもたらすだけである。CDAは教えることができなければならない、したがって、わかりやすいものでなければならない。もし学生が私たちのことを理解できなければ、彼/彼女らは私たちから学ぶこともできなければ、私たちを批判することもできない。複雑な理論化や分析には、難解なわけのわからない言葉は不要であるし、深い洞察には神秘的な定式化は必要ない。

(強調文字はヴァン・デイクではなく、筆者によるもの。また、名称はCDAからCDSへと変遷してきています。)

引用:『批判的談話分析入門―クリティカル・ディスコース・アナリシスの方法』P135、(英訳:Method of Critical Discourse Analysis)

まだまだ彼らのような研究者には到底及びませんが、このサイトにてアウトプットしながら理解を深め、また何かしら有益な情報発信をできればと思います。

何かしら誤り等があればご指摘頂けると助かります。

ちなみに『Discourse Guides』では、CDSだけではなくその他の関連する分野も積極的に取り上げていければなと思い、大きく「Discourse」とタイトルに取りました。そして、タイトルのヒントは一つの目標としている『Philosophy Guides』さんから得ました。

ではでは、よろしくお願いいたします!

注釈・参考文献   [ + ]

1. ベータ版として始動した学術メディア『Share Study』。どこまでも「未完」ではありますが、少しずつ記事を更新しております。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です